阿部が再び離脱も、小林には声かからず どうなる巨人の捕手起用

リード面で課題残る小林は昇格見送られる

 2番手は實松。こちらは高校時代から親交がある同級生の杉内俊哉や、田口麗斗が2軍から昇格して先発する場合に、スタメンでリードすることになるだろう。

 今年、巨人の正捕手として期待された2年目の小林誠司には声がかからなかった。小林は5月20日に不振のため登録を抹消。2軍落ちは初めてだった。チーム関係者によると、「配球でコースや球種、ボールの意図が明確になっていない部分がある」とリード面でまだ課題が多く残り、2軍で経験を積むことを優先され、昇格は見送られたという。

 開幕当時の方針は、主戦・小林を相川がサポートし、一塁・阿部が打撃に専念する、というものだった。しかし、阿部、相川の思わぬ怪我でプランは狂い、原監督はファンを失望さぬよう、勝つための用兵をしてきた。早い決断が実り、現在、首位争いができる位置にいる。

 このところ試合に出る機会は少なかったとはいえ、阿部はベンチにいるだけで脅威になる。代打で出れば、相手投手は警戒し、四球を与えるなど、巨人にとって貴重な戦力となっていた。

 再び、苦しい選手起用になる。だが、また違うチーム作りで、これまで通り原巨人はこの危機を乗り越えていくだろう。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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