覚醒する西武・秋山、ヒット量産の裏でつかみつつある“ある感覚”とは

イチロー&青木にも通ずる打撃技術、黄金世代の先頭集団に向けて猛スパート

「今までマン振りしないとホームランにならないと思っていたのに、力みがなくても飛ぶんだなと。形、タイミングがしっかり取れれば長打になると実感している」

 安打製造機への変ぼうを遂げる中で、長打を打つ感覚を手に入れようとしてる証拠だった。

 ボールを線で捉える打撃はイチロー(マーリンズ)や青木宣親(ジャイアンツ)という2人のメジャーリーガーに通ずる。両者とも線での打撃に傾斜角を与えることでホームランに変える能力を有している。イチローの打撃練習では長距離砲並みの柵越えを数えるのは有名な話だ。

 秋山は年間12本塁打ペース(6月10日現在)だが、ヒットとともにペースアップさせる力がある。6月9日の広島戦(西武プリンスドーム)では同世代の前田健太から決勝打を放った。「マエケンと距離が縮まったとは思わない」と控えめな人柄は変わらない。だが立ち位置は確実に変わった。田中将大、坂本勇人らの影に隠れていたが、黄金世代の先頭集団に猛スパートで加わろうとしている。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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