「オレは超ヤバイ」 今季初勝利の和田毅に自信植えつけた名将の意識改革

「またみなさんの前で、『I am a badass.』と言えるように頑張ります」

「ペナントレースは最高の先発投手の層次第で勝敗は決まる。正直、現時点の我々の強みとしているところではない。緊急事態が起きなければ、いかに先発投手の層を厚くできるかを検討している。なぜなら、我々には必要となるからだ」

 球団社長はこう語ったという。左太ももの張りで故障者リスト(DL)入りしたまま今季開幕を迎えた和田は、ブルペンに配置転換となったトラビス・ウッド投手の代わりに先発ローテーションに入った。

 先発投手が補強された場合、ローテから外れる可能性も十分にあるだけに、和田自身も危機感を常に持ってマウンドに立っている。

「結果が出なければ、そうなります。出せばまたチャンスはあるかもしれない。そのことは考えずに監督に言われた通りに向かっていくという気持ちだけを持っていた」

 和田はアグレッシブに打者と対時し、最高のピッチングを見せた。打線の爆発で打者にスポットライトが当たる試合展開となったが、自信を植え付けるような指揮官の計らいで、和田はこのゲームの話題をさらった。ESPNシカゴも「ワダが新たな名前を自分で命名」との見出しで“バッドアス発言”を報じている。

 これで今季1勝1敗。防御率は3.68と一気に改善した。プレーオフ進出を狙うカブスのために好投が期待される和田は「もちろん、そうならないといけない。またみなさんの前で、『I am a badass.』と言えるように頑張ります」と活躍を約束。地元メディアは再び大きく湧いていた。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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