なぜ福浦和也は慕われるのか ロッテを支えるベテランの影響力
いつもチームのためを思う福浦、「聞かれたら答えられるように」
マリーンズ一筋のプロ22年目。思えば、自分自身も先輩から多くのことを学んで成長してきた。
「自分も先輩に緊張しながらいろいろ聞いていました。(後輩に)聞かれたら、答えられるようにしようと思っています」
ひとりの選手としてプレーで勝利に貢献しながら、積み重ねた経験を惜しみなく伝えていく。いつでもチームのためを思う福浦だからこそできることだ。
“福浦和也”の名前がコールされれば、球場はその日一番ともいえる大歓声に包まれる。
6月11日のQVCマリンでは、中日の和田一浩が史上45人目となる通算2000本安打を達成した。「本当におめでとうございますという気持ち。凄いなと思いました」と、福浦はベンチから拍手を送った。
6月21日現在、自身の2000本安打達成まで残り117本。「(達成までは)まだまだですよ」と本人は笑うが、大記録が達成されたとき、球場はどれほど大きな盛り上がりを見せるのだろうか。チームメートから尊敬され、ファンから絶大な人気を誇る福浦。その瞬間を多くの人々が望んでいる。
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長谷川美帆●文 text by Miho Hasegawa