カラバイヨが切り拓いたBCリーグ外国人選手のNPB入り 功労者はラミレス
「打席で対応するのが比較的早い」
その点、独立リーグの経験は外国人選手にとって貴重なものとなる。というのも、投手のレベルがNPBよりも劣るため、相手投手が直球だけに頼るようなピッチングをしてこないからだ。より変化球に頼る配球になるために、独立リーグで戦っていれば、自然と打席で変化球を見る機会も増える。そのため、メジャーから直接NPB入りする選手よりも、日本の野球を経験してる分、「打席で対応するのが比較的早い」(同関係者)。
また外国人選手は野球以外の素行にも問題があると成功しない。チームメートと交流があるか、あるいは練習に真剣に取り組むかなど性格のチェックも重要になる。その面でも独立リーグの経験は大きい。
たとえば、カラバイヨは群馬時代、施設に感謝しながら自分でトンボを丁寧にかけるなどグラウンド整備に勤しんでいた。また同僚と会話するために必死に日本語も習得。今では日本語を流暢に話すまでになった。日本での生活に慣れていることも大きい。
極め付きは年俸の安さだ。億単位の金額ではなく、1000万円レベル。新たに受け入れる球団にとってもリスクは少なく、選手もハングリー精神があるため、努力を惜しまない。そこで結果を残した者だけが高額な年俸を手にできる。カラバイヨも来季年俸は一気に跳ね上がるだろう。
活躍の場を求めて独立リーグへ。そして自分の手で未来を切り拓き、日本の最高レベルの野球にたどりつく。そんな選手たちをこれからも応援していきたいものだ。
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count