最下位オリ、それでも観客動員&ファンクラブ会員増の不思議
5万人突破が見えるファンクラブ会員
――ファンクラブの会員はどのような状況ですか?
「非常に好調に推移しています。高額会員やライト層も含めて、全体的にパイが大きくなっている状況です。球団としても、様々なマーケティング活動を実施しており、回転数(1人の観客が何度も繰り返し球場に足を運ぶこと)も伸びています。ファンクラブ全体の会員数が増え、さらに回転数も伸びるということは非常に希有な事例です。
現在のファンクラブ会員数は46,050人ですが、最終的には50,000人を超えるところまでいくと考えています」
7月3日現在、オリックスは28勝45敗1分で借金17。5位楽天とのゲーム差は6まで開いている。ただ、そんな苦しい状況にあるチームを、ファンはしっかりと支えていることが、数字からも明らかになった。緒方氏は、そうしたファンのサポートについて感謝の念を語る。
「ファンの方々に支えられていることを、日々実感しながら業務に取り組んでいます。チーム状況は決して良くないですし、日々悩みが尽きません。ただ、そんな中でも熱心に応援して下さる、ファンの熱いサポートは本当に有り難いと感じています。
今後も、ファンの方のご意見や要望など、ニーズにはしっかりとお応えできるようにしていきますし、タイムリーに変革していける体制を、引き続き強化していきたいと考えています」
プロチームが結果を求められるのは当然のこと。オリックスは今季優勝を狙って大型補強を行ったのだから、なおさらだ。しかし、思うような結果を残せなくとも、ファンが何度も球場に足を運び、チームを支えていることには理由があるはず。オリックスが続けてきているファンに対するアプローチは、チームの成績とは別にして、結果を残していると言えるのかもしれない。
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count