首位を射程に捉えた広島、あるか大逆転V、投打でカギ握る2選手の存在

6月10日以降、1番で起用で復調の丸、コーチも「徐々に良くなっている」

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広島・丸佳浩【写真:荒川祐史】

 野手のキーマンとなりそうなのが丸佳浩だ。今季は菊池涼介とともにチームをけん引する存在として期待された丸だが、開幕から打撃不振が続いた。しかし、交流戦も終盤に入った6月10日の埼玉西武戦に1番で起用されると、そこから13試合連続安打を記録。2割台前半を彷徨っていた打率は、一気に2割6分台まで急上昇した。

 13年のコーチ就任以来、丸の躍進を後押しした新井昌宏打撃コーチは「今年は結果を出さなければいけない立場ということで、キャンプの頃から気負いが目立っていた」と分析。その上で「技術的にはある程度、形ができた選手。少しずつ基本に立ち返ってということに取り組んで、徐々に良くなっている」と、復調の過程に特別なことをやる必要はない、と強調した。

 昨季リーグトップの100四球を選んだ選球眼は、不振が続いた今季も健在で、四球数はリーグトップをキープしている。さらに顕著なのが長打力アップで、シーズン19本塁打がキャリアハイの丸が、今季はすでに11本塁打を記録。特にセンターから左方向への打球の伸びには目を見張るものがある。

 近年はオフだけでなく、シーズン中にも取り入れているというウエートトレーニングの効果で、毎年明らかに体、特に上半身が大きくなっている。本人は「センスがないので、そこでやっていくしかない」と謙遜するが、「打球の伸びが全然違ってきた」と、その効果を実感している。

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