上原浩治の直球は驚異の切れ味!? “彼の142キロは153キロに見える”

「キレがいい。軌道もいい。テンポで打者に混乱を与える」

 さらに、ドジャースなどで外野手、一塁手としてプレーした解説のトミー・ハットン氏は、上原の最大の長所について説明。

「彼の投球には少しタメがあります。88マイル(約142キロ)の速球ですが、ハードです。ボールが手から離れるのが遅くて、すごくキレがいい。軌道もいいです。投球のテンポで打者に混乱を与えます。日本のピッチャーはよくやりますよね。テンポやリズムを使った投球。それががすごく効果的です。彼の88マイルの速球は95マイル(約153キロ)に見えます」

 メジャーには、150キロ台後半~160キロ以上の豪速球を投げ込むクローザーがゴロゴロいる。そういった投手たちとは明らかに違うスタイルで現在の地位を築き上げたのが上原だ。140キロ台前半の速球でメジャーの強打者から空振りを奪うピッチングは驚異的とも言える。

 この日も、1死からイチローを87マイル(約140キロ)の直球で中飛に打ち取ると、続く好打者のゴードンも高めへの87マイルの直球で空振り三振。3者凡退の快投で試合を締めた。

 地元メディアからは、圧倒的な投球でワールドシリーズ制覇に貢献した2013年の姿に戻ったとも絶賛されている絶対守護神。4連勝と逆襲に転じつつあるレッドソックスで、存在感は日に日に大きくなっている。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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