田中将大に拍手喝采 今季初100球超、最長8回途中2失点で1か月ぶり5勝目
3回以降は振り逃げの走者1人のみ、2安打の快投でスタンディングオベーションを浴びて降板
ヤンキースの田中将大投手は9日(日本時間10日)、本拠地でのアスレチックス戦に先発し、今季最長の7回2/3を投げて2安打2失点(自責1)6奪三振1四球の好投で5勝目を挙げた。2回に不運もあり2点を失ったが、尻上がりに調子を上げ、3回以降は振り逃げの走者1人を出しただけのほぼパーフェクトな投球。今季初めて100球を超える114球を投げ、6月9日のナショナルズ戦以来、1か月ぶり、5試合ぶりとなる白星を手にした。降板の際にはスタンディングオベーションを浴びた。ヤンキースは6-2で快勝し、2連勝とした。
田中は初回、先頭のバーンズを初球のスプリットでレフトフライ、ボートをスプリットで投ゴロ、ゾブリストをカットボールでショートフライに仕留める。わずか7球で3者凡退に仕留めた。すると、その裏にヤンキースはガードナーのソロが飛び出し、先制に成功した。
2回、レディックへの2ボールからの3球目はファウルとなったが、ここで捕手マッキャンのミットがバットに当たってしまい、打撃妨害で出塁を許す。バトラーには2球目のツーシームをレフト線へ運ばれ、これがタイムリー二塁打に。不運な形で同点とされた。
さらに、デービスには四球を与えたが、続くローリーは遊ゴロで併殺打。2アウトとしながら、カナには真ん中に甘く入ったツーシームを右中間に運ばれ、タイムリー二塁打で勝ち越しを許した。
3回はバーンズを直球で遊ゴロ、ツーシームで一ゴロと簡単に2死を奪う。ゾブリストには追い込んでから粘られたが、最後はスプリットで二ゴロに打ち取り、3者凡退に仕留めた。
その裏、ヤンキースは無死一、二塁とチャンスを作ると、マッキャンがセンターへタイムリー。同点に追いついた。
4回、田中は先頭のレディックをカットボールで左飛に仕留める。バトラーはスプリットで空振り三振に仕留めたが、ホームベース手前でバウンドしたボールをマッキャンが取れずに振り逃げ。しかし、デービスはスライダーで見逃し三振、ローリーはスプリットで遊ゴロに打ち取った。
ヤンキースは打線はその裏、再び大きなチャンスを作る。1死二、三塁として、エルズベリーが一塁線を破る二塁打。大きな2点が入った。
5回はカナをツーシームで三ゴロ、セミエンはスライダーで遊ゴロ、バーンズをスプリットで左飛と3者凡退。田中は気合の入った表情でグラブを叩いた。
6回もボートをカットボールで空振り三振、ゾブリストをスプリットで空振り三振と簡単に2アウト。レディックは左飛に打ち取った。さらに、7回はバトラーを左飛、デービスを投ゴロ、ローリーを遊ゴロ。3イニング連続の3者凡退に仕留めた。
田中は8回も続投。先頭のカナをスプリットで空振り三振、セミエンは見逃し三振に仕留めた。ここで球数が114球に達したため降板。ヤンキースタジアムのファンがスタンディングオベーションで称える中、ダッグアウトに戻った。
ヤンキースは8回に2点を加えて6-2で快勝。田中は前半戦最後の登板で7回2/3を2安打2失点(自責1)の快投。4試合ぶりのハイクオリティー・スタート(7回以上を自責2以内)で5勝目を挙げた。この日は114球を投げてストライクは77球。防御率は3.63となった。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count