衰え見せない驚異の40歳 上原浩治が前半戦終盤に残した圧倒的な数字
自己最多セーブも確実、逆転優勝へ「まだまだチャンスはある」
昨年、上原は防御率2.52でシーズンを終えた。だが、これは8月末に調子を落とし、クローザーから外されるほどの不振に陥ったことが原因で、8月中旬までは1点台中盤を維持していた。1か月前よりは改善したとはいえ、今季の防御率2.45という数字も、上原にしては良くないように見える。それだけ圧倒的な力を、これまでレッドソックスのクローザーとして示してきた。
ただ、今季の2.45という数字にも理由がある。上原はセーブ機会で24試合に登板し、防御率1.17という好成績を残しているのに対して、セーブ機会以外の登板では12試合で防御率5.40と大きく数字を落としている。セーブ機会の成績だけを見れば、いつも通りの上原だ。緊張感のある、しびれる状況でマウンドに上がるほど、絶対守護神は力を発揮していると言える。
開幕から低迷していたレッドソックスは6月中旬から調子を挙げてきた。前半戦最後の3連戦では首位ヤンキースに1勝2敗と負け越したものの、最下位ながら6・5ゲーム差と逆転優勝が不可能な数字ではない。
前半戦を終え、上原は自身のブログで以下のように綴っている。
「ヤンキースとの直接対決は負け越してしまったけど、まだまだチャンスはあると思う。ただ、ボストンが同地区との対戦でかなり負け越してるから、いまの位置にいるんだと思うんだよね。他の対戦だと勝ち越してるのに…。勿体ないよなぁ。オールスター休みで、心身ともにゆっくりして、いい状態で後半戦に臨めたらって思う」
巻き返しへ向け、圧倒的な投球を続けて前半戦を締めくくったクローザーが鍵を握ることは間違いない。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count