15試合ぶりの一発 横浜DeNA主砲・筒香がのぞかせた本音
久しぶりの一発に「解放された感じ」
5回。杉内のスライダーをコンパクトに、体の開きを抑え、ひきつけてバットを振り抜いた。打球は大歓声とともに、バックスクリーンへ消えた。久しぶりの快感だった。
「ホッとしました。ホームランが出て気持ちが楽になりました。打ちたいけど打てないというプレッシャーから解放された感じです。(それまでは)なかなか(球が)上がらなくて、それが気になっていたんですけど、今日は(バットにボールを)乗せる感じで打てました」
試合後、そう満面の笑みを浮かべた。試合前のどこか悩ましい表情はもうなかった。中畑監督も「よかったねぇ。いい顔してたね」と同じように笑みをこぼした。
ここまでチームがなかなか勝ちきれない時期が続く中で、筒香自身、自分の役割は分かっていた。
本当は右ふくらはぎの怪我の時には、登録を抹消してほしいと思うくらいきつかった。そんな状態で本塁打を打つことは難しい。自分が打てなくて悩んだ時も、「ここで自分が下を向いて暗い顔をするわけにはいかない。チームに影響しちゃうと思うんで」と若きキャプテンとして、4番としての役割を背負っていた。