MLBロードショー開幕 田口氏が語るMLBの魅力、イチローら日本人選手の今
今年の注目は青木が世界一になれるか、「ボウチー監督が『アオキに勝たせてやりたい』と話してました」
――このイベントには、日本人以外の元メジャーリーガーも来ます。
「これはもうMLBジャパンにしかできないことです。夏にはランディー・ジョンソンとルイス・ゴンザレスも来ますし。ただ、アメリカでは有名な選手でも、日本ではでも、知らない人も多くいるでしょうから、その辺をどう表現していくかは大事な部分だと思います。でも、そうやって向こうから来て協力してくるのはすごくありがたいですよね」
――回を重ねるごとに少しずつ盛り上がりを見せているという実感はありますか?
「毎年、どんどん盛り上がってきていると思います。回数もそうなのですが、開催場所も毎年増えてきていますし。」
――日本の方にも楽しんでいただけるように、今年のMLBで田口さんが注目されていることを教えて下さい。
「ジャイアンツの青木選手が世界一になれるかっていう部分は、1つ面白いところだ思います。この前、ボウチー監督が『アオキに勝たせてやりたいんだ』という話をしていました。あとは、今怪我していますけど、マーリンズのスタントンとか、ナショナルズのハーパーあたりがホームランを打つシーンを見てもらったら『何じゃ、この選手たち!』って感じると思うから(笑)。今、若い選手が勢いあるので、それを見るのはすごく面白いのではないでしょうか」
――イチローさんがマーリンズに加入したことで、日本のファンがスタントンを見られる機会も増えました。
「彼は出てきた時からすごかったんですけどね。あとは、クリス・ブライアントとか、あの辺も凄い。アメリカン・リーグにも若い選手が結構いますし、そういう選手がどういう活躍していくのかも面白いでしょうし。アメリカン・リーグの東地区も面白いですね。今年は大混戦ですからね。
ボストン・レッドソックスが地区最下位ですが、このままでは終わらないでしょうし、あとは、ナ・リーグ中地区を独走するセントルイス・カージナルスの強さはどこまで行くか。その辺りの面白さもあります」
――今年の日本人の現状を見ていると、メジャーは厳しい場所だなと、改めて思います。
「確かに怪我人が多いので、ちょっと寂しいなっていうのはあります。ダルビッシュ選手に岩隈選手に、田中選手も最初に怪我をした。和田選手もそうですね。野手は、イチロー選手が4番目の外野手という扱いですし、青木選手が1人頑張ってはいましたけど、怪我してしまって。みんなゲームに出ていない状態なので、そういう点ではちょっと寂しいなと思うんですけど、でも、そういう時期というのはあるのかなと。たまたま全部が重なっているだけかなと思います」
――田口さんも厳しい中でやってこられた。こういう状況が来ることも仕方ない部分はあると。
「こればっかりは分からないですもんね。怪我は。誰も自分のミスで怪我しているということではないと思うんですよ。体の手入れをしていなかったからとか、そういうわけではないと思うんですよね。それは避けられないところもあるのかなと感じます」
――スケジュール、移動、1試合1試合の厳しさ。MLBとNPBで最も違う部分というのは?
「実は、野手からすると、日本のようにで毎週月曜日に休んでいるよりも、毎日野球をやっている方が体は楽なんです。そういうシフトになっているから、体が慣れていくので。自然と20日に1回くらい休みがあったほうが『うわー、休んだわ!』という感じになって、また次の日からスカッと出来る。
メジャーの日程はハードだって言いますけど、移動はチャーターですし、ずっと続けてやっている方が何となく継続感があって、意外とやりやすい部分はあるんです。疲労は溜まるけども、やりやすい。でも、マイナーに行くとそれは全く逆のなるので、その辺のギャップはありますけど」