新時代の4番へ ヤクルト山田は史上初の本塁打&盗塁王に輝けるか
「特別変わったことはない」、“重圧”とは無縁の新4番・山田
この男には常識など通用しないのかもしれない。神宮球場で行われた7月10日のDeNA戦。プロ入り後初めて4番に座ったヤクルト・山田哲人内野手は、全くと言っていいほど普段と変わらなかった。
1点を追う2回には、4番打者として先頭で第1打席を迎えると、井納の高めに浮いたスライダーを鋭いスイングでとらえた。打球は左翼席中段へ消える19号同点ソロに。「いつも通り1番を打っているつもりで行きました。ランナーもいなかったですしね。特別変わったことはないです」。“重圧”とは無縁の頼もしい新4番が誕生した瞬間だった。
東京ドームで行われた7月8日の巨人戦で、4番の畠山和洋が左内転筋を痛めて途中交代。山田はその代役という形で4番に座った。23歳の若さで大役を任されるのは、とてつもないことだ。
ただ、チーム内では格段の驚きはなかった。抜てきした真中監督はかぶりを振る。