史上稀にみる混セ、前半戦の数字で振り返る各球団の戦いと後半戦展望

平均得点と平均失点の差が拡大した時期が3度あった阪神

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10試合平均の得失点と勝利数で見る阪神の前半戦

○3位・阪神

 得点でも失点でもリーグ最下位、得失点差で-86という数字を記録しながら、他球団と互角に戦えているのが不思議に思えるかもしれない。

 阪神は平均得点と平均失点が乖離した期間が前半戦で3度あった。春先はその状況で負けが込んだが、5月と6月に訪れた際は、大きく負け越さず、5割程度で戦い抜けている。僅差で勝ち、差をつけられて負ける、という事態が偏って起きていたようだ。

 これは阪神がそのような戦い方をしたというよりは、巡り合わせである可能性が高い。あくまで推測だが、先発陣と救援陣の間に力量差があり、打線の得点力があまり高くないチーム事情がもたらした可能性がある。

 失点が平均を上回っている期間がかなり長く見えるが、四球が多く本塁打を多く打たれているピッチングと、打球、特にゴロをアウトにする割合の低い内野守備に問題があると見られる。

ヤクルトの復調支えた山田&畠山の打撃

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10試合平均の得失点と勝利数で見るヤクルトの前半戦

○4位・ヤクルト

 春先は得点力を欠いたが、2点以下という平均失点を実現し勝ち星を重ねた。しかしその後反動で投手陣が失点を喫するようになると、負けが込んだ。

 5月の半ばより本来のヤクルトの武器である得点力が息を吹き返し復調。これは山田哲人に長打が出だしたことと、6月の畠山和洋の好調によるものだ。

 勝てる春先にしっかり勝ち、我慢しながら打線の勢いを取り戻せたことがヤクルトが混戦に加わることができた理由だろう。

 8月半ばに復帰するとも伝えられている主砲ウラディミール・バレンティンが得点力をさらに上げ、投手陣が平均レベルの失点に抑えられれば抜け出す可能性はある。

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