パ後半戦は「3強」の争いに　“余力”残す本命ソフトバンクが圧倒的優位!?

西武は投手陣に弱点、弾みがつきそうなのは故障者が戻るソフトバンク

　一方、西武は秋山、栗山、浅村、中村、森、メヒアと続く打線が破壊力を見せている一方で「ピッチャーは少し弱い」と野口氏は見る。

「岸が戻ってきたとはいえ、いなかった分の穴は大きいですよ。ブルペンも、増田と高橋はいいですけど、その前が厳しい。先発が7回を投げなくてはいけないですからね。先発は数はいますけど、どの投手もやられる時は派手にやられますからね。あんなに安定していた雄星も打たれましたから。それが1試合で止まってくれればいいんですけど」

　打線の力は確かなだけに、先発投手陣がダメージを最小限に食い止めながら後半戦を戦えるかが鍵になりそうだ。

　ただ、それでもソフトバンクの絶対的優位は動かないというのが野口氏の見方だ。「またキャッチャー全員が離脱するようなことがなければ、大丈夫でしょう。怪我で選手がどんどん抜けていくという、序盤戦のオリックスのようなことがなければ、落ちることはないと思います」と分析する。

　ここからチームとして伸びていく可能性があるのは、日本ハムや西武ではなく、ソフトバンクの方だという。

「日本ハムと西武は、これからは個々の調子が上がってくるかどうかが上がり目として考えられるだけですよね。むしろ、故障者が戻ってきて弾みがつきそうなのはソフトバンクですから。長谷川が戻ってきたら、打線は大変なことになります。

　中村晃が9番とかになるかしれない。長谷川も7、8番かも。本多も戻ってきたので、現時点で唯一打撃が厳しいのは今宮だけですよね。もし今宮を外して明石を入れたりなんかしたら、穴がなくなってしまう。日本ハム、西武よりもソフトバンクの方が勢いがつくんですよ」