【高校野球】怪物・清宮擁する早実が抱える不安 甲子園へ向け、正念場の準々決勝へ
相手は強豪私学の八王子、西東京屈指の好左腕を攻略できるか
3試合で犯した失策数は12。硬さが出やすい初戦の3はまだしも、2戦目は4、3戦目は5と試合を追うごとに増加。いずれも相手チームより多く、しかも日野戦では5―1で迎えた8回の正念場で1イニング3失策を犯し、一時逆転される引き金となってしまった。
投手陣に計算が立たないならば、打ち合いに持ち込むためにも余計な失点は防ぎたいところだが、ステージが上がれば上がるほど、ミスは致命傷になりかねない。準々決勝で、舞台は内野が土の八王子市民球場から全面人工芝の神宮球場に変わるが、20日から中1日で修正はできるのか。
そして、準々決勝は今大会初の強豪私学・八王子を迎え撃つ。投打ともにこれまでの相手からワンランクアップしている。
3年生のエース左腕・横森拓也は130キロ台後半の直球とキレのあるスライダーを操る西東京屈指の好サウスポー。清宮はこれまで甘く入った球をとらえてきたが、横森は投げミスも少ないタイプで、絶好調なスラッガーといえども、そう簡単に攻略できる相手ではない。
「みんなで甲子園に行きたい。(OBの)王さんが(開幕戦で)始球式をやるのに、早実が甲子園にいないのは失礼になる」
甲子園出場に並々ならぬ気合を見せ、バットでチームを牽引してきた清宮。果たして正念場を乗り越え、夢の聖地に辿り着くことはできるか。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count