岩隈久志は7回2失点も勝敗つかず 初回29球も今季最多112球を投げ切る
初回に2失点も立ち直る、2012年のサイ・ヤング賞左腕とお互い譲らず
マリナーズの岩隈久志投手は23日(日本時間24日)、敵地でのタイガース戦に登板。7回6安打2失点、いずれも今季最多の112球、7奪三振と力投したが、3勝目はならなかった。初回に2点を失い、いきなり29球を要しながら、その後は粘りの投球で無失点。2012年にレイズでサイ・ヤング賞に輝いた左腕プライスとの投げ合いとなり、同点で降板した。マリナーズは延長12回に1点を奪い、3-2で勝利した。
マリナーズは初回、シーガーが相手のエース左腕プライスからソロを放ち、幸先良く1点を先制する。
ただ、岩隈は苦しい立ち上がりとなる。先頭のキンスラーはボテボテのゴロに打ち取ったが、これがセカンドへの内野安打に。セスペデスにはライト前への強烈なヒットを浴びて無死一、三塁とされると、V・マルティネスにはスライダーを完璧に捉えられ、これが右中間への2点ツーベースとなった。
さらにピンチが続いたが、J・マルティネスを空振り三振、カステラノスをセンターフライ、クラウスを空振り三振に仕留めて、追加点は許さない。初回だけで29球を要した。
しかし、その後は岩隈らしい投球を見せる。2回は先頭のマッキャンを三ゴロ、イグレシアスは遊ゴロ、ゴースは空振り三振と立ち直ると、3回もキンスラーを外角低めへのツーシームで見逃し三振、セスペデスは遊ゴロ、V・マルティネスはスプリットで空振り三振と2イニング連続で3者凡退に仕留めた。
岩隈は4回もJ・マルティネスをカーブで空振り三振に打ち取り、カステラノスには四球を与えてしまう。だが、クラウスは左飛、マッキャンは三ゴロと後続を冷静に打ち取った。
5回はイグレシアスを3球三振、ゴースを二ゴロに打ち取るも、キンスラーには右中間へのツーベースを浴びる。2回以降初めてのヒットとなったが、セスペデスは遊ゴロに仕留めてピンチを切り抜けた。
味方がプライスから得点を奪えない中、岩隈も我慢の投球を続ける。6回は先頭のV・マルティネスをセンターフライ。J・マルティネスには四球を与えてしまうが、カステラノスは三ゴロでダブルプレー。無失点で切り抜けた。
すると、7回、マリナーズは2死一塁でトランボがライト前ヒットを放つ。これをタイガースのJ・マルティネスが後逸。一塁走者のカノが生還して同点に追いついた。
6回までに今季最多タイの101球を要していた岩隈は、7回も続投。先頭のクラウスを三邪飛に仕留めた。マッキャン、イグレシアスには連打を浴びたが、ゴースを投ゴロで併殺に仕留め、勝ち越し点を与えなかった。
マリナーズ打線は8回も得点を奪えず、マリナーズはその裏に2番手のロウを投入。同点で降板した岩隈に勝敗はつかなかった。初回の2失点だけに抑える粘りを見せ、今季最多の112球を投げてストライクは70球。防御率は4.50となった。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count