ブルージェイズ、93年以来のPOへ 自信与えた大型補強、8連勝と破竹の勢い
トロウィツキー出場試合で11連勝、際立つ存在感
2位ヤンキースを大きく離してリーグ最多の得点数を誇っていた打線にトロウィツキーという好打者が加わったことは言うまでもなく大きい。そして、低迷する古巣ロッキーズからコンテンダー(プレーオフを争うチーム)への移籍を数年前から熱望していた30歳の貢献は、打撃だけに留まらない。遊撃で堅実な守備を披露し、投手がベースカバーで走った直後などにマウンドに駆け寄り、ひと息入れる気遣いも忘れない。リーダーシップが期待でき、数字に表れない部分での貢献度も高そうだ。
ここまでトロウィツキーが先発で出場した試合でチームは11連勝をマークしているのも、偶然ではないだろう。2007年にロッキーズの一員としてシーズン終盤に怒濤の快進撃を見せて逆転でプレーオフに進んだ経験がある。新天地でも同様の「ミラクルラン」をけん引できるか、注目が集まる。
何より、ブルージェイズの快進撃を支えているのは投手陣の奮闘に他ならない。オールスター以降ア・リーグトップの2点台の防御率を記録。9日まで行われたヤンキースとの3連戦では、計1失点いう安定感が光った。そこに過去数年不在だったエースのプライスが加入。レイズとタイガースでポストシーズンを5度経験した左腕は8日のヤンキース戦で7回3失点と好投し、大舞台での強さを証明した。
ギボンズ監督は「間違いなくチームの雰囲気が変わった」。ディッキーが「アレックス(アンソポロウスGM)を称えるべきだ。必要なピースを補強してくれた」と話したように、シーズン途中の大型補強はチームに大きな自信を与えた。