【高校野球】早実の主将・加藤が4安打の活躍で牽引 「こういう接戦でチームは強くなる」

「楽しもう。笑顔で」「ピッチャー引っ張る仕事はできた」

 4回の守備では、2死一、三塁で相手がダブルスチール。加藤は二塁への送球を慌ててやめようとして、ボールを叩きつける悪送球で三塁走者の生還を許してしまうミスもあった。この回5点を奪われて逆転を許したが「走ってくるとは聞いてたんですけど、ここまで大胆とは思っていなくて、自分の研究不足です。やられてしまいましたけど、切り替えられました」と言う。

 劣勢になってもチームメートを鼓舞し続け、7回から登板した1年生右腕の服部には1球ごとに何度も声をかけてリードするなど、試合を通してキャプテンシーを発揮。「ミスして自分があたふたしてしまって、そこは反省ですけど、ピッチャーを引っ張る仕事はできた。服部は自分の世界に入ってしまうところがあるんで、『楽しもう、楽しもう。笑顔で、笑顔で』と伝えました」。頼りになる主将は爽やかに話した。

「こういう接戦を戦ってチームは強くなっていく」

 西東京大会では、本命とされていた日大三、東海大菅生を激戦の末に次々と撃破。戦前の予想を覆して甲子園出場を決めたチームは、まさに1戦1戦、成長を続けている。快進撃は頂点まで続くのだろうか。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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