2度目の脳震盪でDL入りした青木宣親 何としても避けたい「3度目」の再発
復帰へ向けて必要なこととは?
新盛院長は、「『セカンドインパクト症候群』とは脳振盪、あるいはそれに準ずる軽症の頭部外傷を受け、数日から数週間後に2回目の頭部外傷を負うことで、致死的なまでに脳が腫れる状況を指します。青木選手の場合は、2度目の衝撃もそこまで強烈ではなかったようですし、症状も重篤ではないようですので、『セカンドインパクト症候群』にはあたらない可能性は高いと思います。しかし、フェンスに衝突後、症状が悪化したのであれば、2度目の脳震盪として、1度目よりも、より慎重な対応が必要になります」と語った。
青木はMLBの定める脳震盪テストをクリアしても、2度目の症状は出てしまった。故障者リストに入った現在、3度目の再発を何としても防止する必要があるという。
「脳震盪を繰り返すと症状の改善が悪化したり、脳震盪になりやすくなってしまうなど、選手としてキャリアを続ける上で、不利益を生む可能性があります。今後は、チームドクターとの連携の元、より時間をかけてリハビリをする必要があるでしょう」
繰り返すと、少しの衝撃で頭痛、吐き気、眠気など脳震盪の症状を発症しやすくなるリスクが存在するという。今年の前半戦はメジャー屈指のリードオフマンとして活躍した青木のキャリアを守るためにも、ジャイアンツのメディカルスタッフにはこれまで以上に慎重な対応が必要となりそうだ。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count
新盛淳司
(しんもり・じゅんじ)入船しんもり鍼灸整骨院、今川しんもり整骨院、クローバー鍼灸整骨院代表。柔道整復師、鍼灸師の資格を持ち、関節ニュートラル整体普及協会会員。デフ(ろう者)フットサル女子日本代表トレーナー。サッカー元日本代表MF中村俊輔をセルティック時代から支える。ブリオベッカ浦安チーフトレーナーも務める。