優勝争い真っ只中で若手抜擢 独走態勢の裏で常勝軍団の礎築くソフトバンク

「投げ抹消」はプラン通り、工藤監督ら首脳陣の狙いは?

 7回4安打無失点という素晴らしい投球を披露したならば、普通なら次の先発チャンスがあっていいはず。だが、ソフトバンクの場合はそういう訳にもいかない事情があった。この、いわゆる「投げ抹消」は元々、工藤公康監督はじめ首脳陣のプラン通りだった。

 ソフトバンクは、武田翔太、中田賢一、摂津正、寺原隼人、ジェイソン・スタンリッジ、リック・バンデンハークと、6枚の先発ローテがしっかりと固まっている。中6日でキッチリとローテが回っている。その中で千賀に先発のチャンスを与えたのは、来季以降も見据えたチーム戦略によるものだった。

 工藤監督は試合後にこう語っている。

「今日出来たこと、試せたことや、反省すべきことはある。それを生かしてトレーニングすれば、彼のモチベーションになる。2軍から上がった投手が勝って、上にいる投手も負けられないと思ってもらえたら」

 指揮官の言葉で「育成」と「競争」がキーワードであることが分かる。

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