先発陣不調のヤンキース NYメディアからは黒田博樹の退団を惜しむ声も
「最終年も効果的だった」、気迫十分の投球で絶大な支持を得ていた黒田
「クロダはブロンクスでの最終年も効果的だった。199イニングを投げ、11勝9敗で防御率3.71。昨年12月末に、巨額の減俸にも関わらず日本でキャリアを続けることを決断するまで、彼はチームの目を釘付けにしていた」
ヤンキースの首脳陣がベテランとの契約延長を望み、朗報を待っていたことをレポート。チームでは、CC・サバシア投手が昨年手術した右膝の故障の再発で故障者リスト(DL)入り。マイケル・ピネダ投手も故障を理由に離脱がちで、田中将大投手は今年4月に右手首の負傷でDL入りしていた。
黒田は18日の中日戦でピッチャー返しに右手を出し、打球の直撃を受けた。しかし、そのまま続投。その後は、チームのCS進出へ向けて登板間隔を縮めてマウンドに上がっていた。だが、29日のDeNA戦で4回に再び打球に右手を出し、またも直撃。今回は、次のイニングで降板していた。
ヤンキース時代にも打球に右手を出すことが多かった黒田。離脱すればチームに影響があるため、投手としてはタブーと言える行為かもしれないが、気迫のこもった投球はメディアやファンが辛辣なニューヨークでも絶大な支持を得ていた。昨年、名門球団でただ1人、先発ローテーションを1年間守り抜いた鉄人には、ヤンキースタジアムを去ってもなお、待望論が出ている。
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count