語り継がれる伝説の試合 今年も巨人の北陸シリーズに注目

名勝負を生んだ金沢での試合

 現在、伊藤智はヤクルトの1軍投手コーチになっている。そして篠塚氏は日本テレビなどでプロ野球解説をしている。篠塚氏は日テレG+「次の瞬間、熱くなれ。THE BASEBALL 2015」9月2日巨人-ヤクルトの試合で解説することが決まっている。今回、この2人が再び同じ地を踏むのも感慨深い。

 巨人と石川県の野球との歴史は古い。石川県立野球場ができるまでは日本三名園の1つ、兼六園にほど近い場所にあった「兼六園球場」で試合が行われていた。

 巨人、西鉄で活躍し、その後西鉄でも監督を務めた川崎徳次投手が1949年4月26日に兼六園球場で行われた大映スターズ戦で当時の新記録を樹立した。打席に入った川崎氏は両翼が85メートル前後と狭かったこともあり、投手ながら1試合3本塁打という伝説を残した。しかし、一方で相手に8被弾を喫し、1試合最多被本塁打の日本記録も作る豪快な試合を演出した。

 1試合3本塁打は後に堀内恒夫氏が並んだが、被本塁打記録はまだ破られていない。その試合では川崎氏は13失点ながら完投勝利。自身のバットで9打点も挙げるという“偉業”を成し遂げている。

 名勝負を生んできた巨人の金沢での試合。今年の戦いも何が起こるのか、注目したい。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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