“ダメ助っ人”から頼れる主砲へ 栗山監督はなぜレアードを使い続けたのか
栗山監督「みんなが見たい選手を作ることも重要」
確かにレアードの明るさは底なしだ。本塁打を放った時に寿司を握るパフォーマンスを披露。7月上旬に初めて見せてから、今では恒例となっている。
いつからか、レアードの打席中にスタンドで寿司の巨大クッションを持つファンが出没。球団側も便乗して、9月上旬に札幌ドームのイニング間の球場演出で「SUSHIカメラ」を作った。「ビジョンに映った来場者はレアードみたいにお寿司を握って下さい」とのことだ。栗山監督は言う。
「『SUSHIカメラ』が誕生しちゃうくらい、レアードは人気選手になった。彼の本塁打を楽しみにしているファンもいる。やはりプロ野球は、みんなが見たい選手を作ることも重要。それだけでも使い続けて良かった」
かつてヤクルト、巨人、DeNAで外国人歴代最多の2017安打を放ったA・ラミレスも本塁打後のパフォーマンスでファンのハートをつかんだ。まだまだ実績はラミレスには及ばないが、どこか、レアードとかぶるところがある。
チームはリーグ2位でCS進出を決めている。そのCSファイナルステージでは、リーグ最速で優勝したソフトバンクが待ちかまえている。タフな短期決戦となりそうだが、米国からやってきた来日1年目の28歳が、CS突破のキーマンとなるかもしれない。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count