ヤンキース、新時代の幕開けか 「ペティット彷彿させる」21歳に高まる期待
世代交代進むヤンキース、第2のジーター、リベラは現れるか
メジャーリーグでヤンキースが3年ぶりのプレーオフ進出を目前にしている。ア・リーグ東地区優勝はブルージェイズに譲りそうだが、ワイルドカードゲームでの地区シリーズ進出に望みをつなぐ可能性が高い。とはいえ、メジャーリーグの統計分析サイト「Fangraphs」によると、現時点でワールドシリーズ制覇の確率は7パーセント弱でブルージェイズの3分の1と厳しい戦いが予想される。6年ぶりの頂点への道のりは若い力が鍵を握りそうだ。
かつて各球団の主力選手を次々と獲得してプレーオフの常連になり、「悪の帝国」と揶揄されたのも今は昔。今季の名門球団は積極的な若手起用が目立つ。7月31日のトレード期限前にヤンキースはデービッド・プライスやコール・ハメルズといったエース級のスターターをトレードで獲得する代わりに、マイナーで好投を続けていた21歳のルイス・セベリーノ投手を先発ローテーションに加えた。
8月5日にデビューを果たした後、10試合に先発して5勝3敗、防御率2.77と先発陣で田中将大投手に次ぐ安定した投球を披露。22日のブルージェイズ戦では敵地で6回2失点と好投し、チームに勝利をもたらした。
さらに、27日のホワイトソックス戦でも6回無失点で勝利投手となるなど重圧のかかる試合で実力を発揮。地元メディアでは田中がワイルドカードゲームで登板できなかった場合の代役に挙げるほど評価が急騰。8月以降のペナント争いの佳境で若い力が貴重な戦力として働きを見せており、ヤンキースの決断が正しかったと言える。