初登板のイチローに敵地で“リスペクト” 「フィラデルフィアで最高の瞬間」
ブルペンの投手も総立ち、「歴史的瞬間だと分かっています」
マリナーズ時代、そして、ヤンキース時代にもチャンスさえあればマウンドに立ちたいと願い、指揮官に直訴してきたというイチロー。メジャー最年長野手の願いは渡米15年目、42歳の誕生日(10月22日)目前に叶ったのだ。
イチローは18球を投げ、2安打を浴びて1失点を喫したが、切れ味鋭いスライダーでメジャーの打者から空振りも奪った。最速は89マイル(約143キロ)を記録。先頭打者に2球目を捉えられ、二塁打を打たれた瞬間、ものすごく悔しそうな表情を浮かべたレジェンドだが、そのマウンドさばきに誰もが注目していた。
「これはクールです。フィリーズ全員を見てください。彼らも一列に勢ぞろいしています。これが歴史的瞬間だと分かっています。マーリンズも全員並んでますね」
マーリンズだけでなく、対戦相手のフィリーズも、選手、スタッフがダッグアウトの最前列に並び、見守っていた。さらに、実況は「ブルペンも総立ちで見ていますね」とも説明。投球練習を行っていたピッチャー以外、マーリンズのリリーフ陣も遠くから背番号51の勇姿を見守っていた。