岩隈久志の残留は条件次第か 「彼はマリナーズに4年契約を求めてる」!?

「1番手や2番手の評価にはならないが、凄まじいレベルの3番手」

「マーケットが選手の価値を決める。その選手の能力以外にも、同じタイミングでフリーエージェントになる選手の顔ぶれによっても値段は変わる。岩隈は2年(契約総額)1700万ドル(約20億円)ぐらいの条件になるかもしれない。

 彼は今いいピッチングをしているが、ローテーションの1番手や2番手という評価にならないかもしれない。それでも彼は凄まじいレベルの3番手だ。試合で負けたとしても、ローテーションの一角としてとてもいいピッチングを見せてくれている」

 ダットン氏はこう指摘する。マリナーズはフェリックス・ヘルナンデス投手と岩隈でローテーションの上位を形成していたが、先発陣の2番手という評価を手にできない可能性もあるという。

「メジャーでいうと、日本人選手は数年いい成績を残していても突如として、テーブルから落下するようにガタンとパフォーマンスが低下する傾向がある。黒田(博樹投手。今季ヤンキースから広島に復帰)のような例外もあるが、そういう傾向を個人的に感じてしまう。素晴らしい成績から一気に落ちる。それは岩隈を獲得する球団にとってはリスクになるかもしれない。だが、ここ2、3か月は素晴らしいピッチングを見せている」

 日本人投手に対する懸案事項もあるとダットン氏は言う。

 レッドソックスに鳴り物入りで加入した松坂大輔投手は故障に苦しみ、3年目以降に成績が急降下。現在、日本人投手のみならず、肘の故障で戦線離脱する投手はメジャーで後を絶たない。球団にとっては、どんな選手でも長期契約はリスクをはらむことになる。

 メジャーで着実に実績を積んだ岩隈は理想的な長期契約を手にすることができるだろうか。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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