マ軍ゴードンが14年ぶり最多安打&盗塁王 01年に達成のイチローも感激

「彼だけがその緊張状態で結果を出すということは考えられないこと」

「ディーがやったのはすごいこと。最後のゲームで。それは本人にしか分からないプレッシャーがあった。(最終戦で)みんなは気楽にやっていたと思う。ディー以外の人たちはすごくリラックスした状態だったけれど、彼だけがその緊張状態で結果を出すということは考えられないこと。この経験はすごい。まずゲームに出たこと、それで結果を出したことは計り知れない、彼にすごい経験になったと思う」

 イチローは試合後に地元メディアを取材を受け、ゴードンの両リーグ最多安打&最多盗塁が2001年の自身以来と聞かされて、こう話している。

 試合前、ゴードンの打率は3割3分1厘、一方、ライバルのハーパー(ナショナルズ)は3割3分だった。試合に出て打率を下げてしまうようなことがあれば、首位打者のタイトルを獲れなくなる可能性もあった。ただ、ゴードンは先発出場を選び、そして3安打を放つことでタイトルをもぎ取った。イチローはその姿勢、勇気に敬意を払い、時折、言葉を詰まらせながら同僚を称えた。

 そして、記者が次の質問をしようとすると、その前に「実際に自分の目の前で見られたこと、僕にとっても忘れられない経験になった」と付け加えた。

 ゴードンがさらにゴールドグラブ賞に輝けば、首位打者、盗塁王、最多安打と同時での受賞は、メジャーの長い歴史でも2001年のイチローしか達成していない記録で、史上2人目の快挙となる。14年ぶりの偉業が達成される可能性は高そうだ。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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