イチロー再契約の理由を球団社長が明かす 「3000安打のためではない」

3000本安打は「もちろん祝福する。これはヒストリー」

20151007_samson
マーリンズのデイビッド・サムソン球団社長【写真:編集部】

 昨オフにヤンキースからフリーエジェント(FA)となったイチローは、マーリンズと単年契約を結んだ。才能の原石で溢れるクラブハウスで同僚と人間関係を深め、崇高なプロ意識や日々の入念な準備、所作で好影響をもたらしてきた。

 今季、波の激しい成績となる中、終盤戦にはギレスピーや本来は内野手のディートリッチらとローテーションで起用されていたイチローを4番手の外野手で再契約したと球団社長は明言している。そして、借金20に終わった失意のシーズンから来季はプレーオフ出場を目指すチームにとって重要なピースと期待を込めている。

 イチローにはメジャー通算3000本安打という金字塔が待ち受けている。

「3000本安打に関しては、イチローと同じ気持ちです。彼は3000本のためにメジャーでプレーをしているわけではない。文字通り野球への愛情で彼は現役を続けているのです。我々にとっては彼がヒットを打っている限り、特別なことは何もない。

 彼が達成したら祝福するかといえば、もちろんです。これはヒストリーです。ディー・ゴードンがジャッキー・ロビンソン以来、リーグで初めて首位打者と盗塁王に輝いた選手になった時に祝福したように、イチローを祝福することは名誉です」

 3000本安打達成はメジャー史に残る瞬間とサムソン氏は記事の中で語っている。ただ、これはあくまでイチローがプレーを続けた先にある1つの結果でしかない。スピード契約を果たしたマーリンズは、来季も背番号51の力を必要としている。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY