新人記録、連勝、大器の片鱗… 2015年、即戦力となったルーキーは?
大学代表のクローザーから“ハマの小さな大魔神”へ、絶対的抑えの地位築いた右腕
アマチュア野球選手にとって“運命の1日”とも形容されるプロ野球ドラフト会議が22日にやってくる。昨年は育成選手を含めると、この1日に100名以上の選手が指名され、プロ野球チームとの交渉権を得た。
しかし、アマチュア球界で実績を残した選手の全てが活躍できるわけではないのがプロの世界。即戦力と目された選手が評判通りに1軍で活躍するケースもあれば、期待を裏切るケースも少なくない。
ここでは2015年に1軍で活躍し、戦力となった主な選手たちを振り返ってみたい。
○山崎康晃投手(亜大-DeNA1位)
58試合56回1/3、2勝4敗37セーブ7ホールド、66奪三振、防御率1.92
なんと言っても今年、最大のインパクトを与えたのはこの男だろう。DeNAの山崎康晃投手は開幕からクローザーに抜擢されると、シーズンを通してフル回転し、新人最多記録となる37セーブを挙げた。
23歳の右腕は、入団時は先発として活躍を期待する声も多かった。しかし、開幕前に中畑監督からクローザーに指名されると適正を見せ、存分に力を発揮した。
もともと、亜大時代からリリーフ向きという評価は多かった。先発ではスピードも140キロ台前半に抑えてゲームメイクはするものの、抑えで出てくると150キロ近くのストレートで凄みのある投球を見せていた。2013年の日米大学野球ではクローザーとして起用され、最優秀投手賞を受賞している。
今季は新人王の最有力候補にも挙がっている。まさに即戦力の評判に恥じない大活躍だった。 ドラフト1位にはより多くイニングを任せられる先発を……という考えも多い中、DeNAの判断がこの結果に結びついた。
DeNAでは他に石田健大投手(法大-DeNA2位)も、2勝6敗ながら、防御率は2.89と安定した投球を見せていた。また倉本寿彦内野手(日本新薬-DeNA3位)は102試合に出場、265打席に立ち、打率.208、2本塁打、20打点の成績だった。