新人記録、連勝、大器の片鱗… 2015年、即戦力となったルーキーは?

パ・リーグは新人王クラスの活躍は少なく…、西武ドラ1右腕が大器の片鱗見せる

○有原航平投手(早大-日本ハム1位)
18試合103回1/3、8勝6敗1完投、81奪三振、防御率4.79

 早大のエースとして活躍し、ドラフトでは4球団が競合。昨年のドラフトの目玉だった右腕はチーム4位の103回1/3を投げ、8勝を挙げる活躍を見せた。

 5月15日のオリックス戦に初先発すると、6回2失点でプロ初勝利。9月5日のオリックス戦では無四球完封勝利を挙げるなど、実力を見せた。

 しかし、防御率は4.79。アマチュアNo.1右腕という呼び声も高かった右腕だけに、その活躍が期待値と比較して十分であったかどうかは評価が分かれるところだろう。

○高橋光成投手(前橋育英高-西武1位)
8試合44回、5勝2敗1完投、22奪三振、防御率3.07

 即戦力という期待が少なかった分、より一層輝いた印象を受けるのは西武の高卒ドラ1ルーキー・高橋光成投手かもしれない。

 8月2日のプロ初登板では3回4失点でソフトバンク打線にKOを食らったが、同9日のオリックス戦から9月6日のロッテ戦まで5戦5勝。8月23日のロッテ戦では完封勝利を挙げるなど、8試合の先発で防御率は3.07と大器の片鱗を十分に見せつけた。

○パ・リーグその他のチームは…

 ロッテは中村奨吾内野手(早大-ロッテ1位)が二塁手として111試合の出場機会を得て、打率は.230ながらルーキー12球団トップの299打席に立った。日本ハムの浅間大基外野手(横浜高-日本ハム3位)は140打席で打率.285。ポストシーズンでもベンチに入り、出場機会を得た。

 2球団が競合したドラ1右腕・安楽智大(済美高-楽天1位)は10月5日にプロ初登板初先発で6回無失点と好投し、初勝利を挙げた。またオリックスでは西野真弘内野手(JR東日本-オリックス7位)が4月2日のソフトバンク戦で初出場を果たすと、前半戦で57試合に出場、打率.304、3本塁打、22打点と活躍。しかし、7月2日の日本ハム戦で右手有鉤骨を骨折して離脱。新人王候補にも挙がる活躍を見せていただけに、悔やまれる負傷だった。

 厳しいプロの世界。これらの選手が来季も活躍するとは限らず、反対に期待外れに終わった選手たちにもリベンジのチャンスは十分にあるだろう。

 文字通り即戦力としての活躍が期待される者もいれば、体力作りの期間としてファームでの生活を送るルーキーも多い。そんな選手たちが、秋季教育リーグや、秋季キャンプ、自主トレを経て来春にどのような姿で現れるのか。今オフの有望株の成長にも注目したい。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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