決着は4勝3敗に? 強打誇るソフトバンクVSヤクルトの日本シリーズ展望
「万が一(初めの2連戦で)連敗してもヤクルトが先に王手かけるかもしれない」
一方、救援陣に関しては、両チームともに安定感がある。ソフトバンクはサファテという絶対的な守護神がいて、五十嵐、森、バリオスらがつないでいく。さらに、CSではシーズン終盤に1軍に昇格した千賀がMVP級の活躍を見せた。ヤクルトも、バーネットがクローザーに君臨。その前で、オンドルセク、ロマン、秋吉がシーズン中から獅子奮迅の働きを見せてきた。
ただ、日本シリーズでも力を発揮できるかは分からないという。
「ヤクルトはロマンがちょっと心配ですね。疲労だと思いますけど、どれだけこの1週間で戻せるか。だから、シーズン序盤は主にロマンが7回だったのが、CSでは6回に出てきて、秋吉が7回に入れ替わった。ロマンがちょっと疲れてきているからだと思います。サファテも分からないですね。ああいう直線的なタイプは、ヤクルトのバッターはそんなに苦じゃないかもしれません」
お互いに「勝利の方程式」が崩れるようなことがあると、いよいよ勝負の行方は分からなくなってくる。
シリーズはソフトバンクの本拠地ヤフオクドームからスタートする。
「最初の2連戦を1勝1敗で行ければヤクルトペースでいくでしょうし、万が一、連敗してもヤクルトが先に王手かけるかもしれないですよ。ヤクルトが強い時の神宮球場の雰囲気は凄いものがあります。あの中で野球をやったら、甲子園よりキツイと思います。交流戦の時の神宮じゃないですからね」
野口氏はこう予想する。今年の頂上決戦も、熱戦が期待できそうだ。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count