“レジェンド”山本昌は清原が苦手だった? 「本当に手がつけられなかった」

一方で得意としていた打者は…

「東京ドームで、アウトローのボールをレフトスタンドにホームランを打たれたんですよ。それでこっちも考え始めてしまった。それまではアウトローにスライダーと真っ直ぐを集めておけば大丈夫だったんです。

 あれを打たれてからこっちも考えて、色々とやり始めたらおかしくなりましたね。『あれを打つようになったか』と。段々とこっちも(対策を)回していくうちに、あっちに合うようになってしまったんですね」

 一方で、「打たれなかったバッターもいますね」と振り返る。

「(元巨人の)清水くんとか(元阪神の)檜山くんとか(元ヤクルト、日本ハムの)稲葉くんとか、ほとんど打たれてないです」。特に、清水氏との対戦では無類の強さを発揮したという。

「清水くんは入団から6年目までヒットを打たれてないはずですよ。何本かは最後に打たれましたけど、3、4本でしょう。圧勝で終わりました。あとは、駒田さんにも打たれてないですね。そう考えると、やっぱり(得意なのは)左なんですね」

 プロ野球の世界で、数々の名勝負を演じてきた山本昌。その1つ1つに、本人の思い、駆け引き、苦手意識などが隠されていた。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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