“潮時”の声も現役へ執念 不死鳥左腕・加藤康介は3度目の復活なるか
周囲からは「もういいんじゃない?」、それでも挑んだトライアウトの舞台
過去2度の戦力外通告を受けながら、いずれも“不死鳥”とも言える復活を見せた左腕・加藤康介。今オフは阪神で自身3度目の戦力外通告を受け、10日、地元静岡の地でトライアウトに臨んだ。
参加者最年長の37歳。ベテラン左腕は3者凡退に抑えてマウンドを降りると「悔いなくやれた」と一言。大粒の汗を垂らしながら、現役続行への決意を口にした。
「周りの人たちは『やめろ』とは言わないですけど……、『もういいんじゃない?』と言われることもありました。でも自分としてはここまできたのは自分一人の力ではなく、ほとんどが人に支えられた部分が多い。
そういう意味では自分でやめるということを決めたくはなかった。本当に場所がなくなった時にやめるべきではないかなと思ったので」
37歳を迎えた今季は怪我の影響もあり6試合の登板に留まった。2008年、2010年に2度戦力外通告を受けながらも、タフな起用に応え続けてきた左腕。30代も後半に差し掛かった今、周囲の“潮時”という声はある意味で無理のないことかもしれない。