DeNAは弱点を埋める満点ドラフト!? 神宮V左腕、U21代表豪腕、即戦力捕手も
ラミレス監督の初年度へ、上位で大学屈指の2投手獲得に成功
今年、前半戦首位に立ちながらも最下位に沈んだDeNA。梶谷、筒香、ロペスのクリーンアップは他球団の脅威となる一方で、投手陣はリーグワーストの防御率3.80だった。
守備でも捕手の出場は嶺井が74試合、高城が64試合、黒羽根が63試合と女房役が定まらず。ショートは開幕スタメンこそルーキーの倉本が勝ち取ったが、打率.208。終わってみれば白崎との併用に終わった。さらに正二塁手の石川、正中堅手の荒波らも1年を通して活躍できずに、センターラインを固定できないままシーズンが終わった。
そんなDeNA。今年のドラフトでは着実に補強ポイントを埋める戦略を見せた。1位で大学屈指の左腕を一本釣りすると、2位でも150キロ超右腕の交渉権を得た。3位以降も正遊撃手候補、正捕手候補ら将来の軸となる可能性を秘めた選手たちと交渉権を獲得。現時点で満点とも思われるドラフトの内容だ。
ここではその主な選手を振り返ってみたい。
【ドラフト1位・今永昇太投手(駒大)】
2013年の神宮大会で駒大を優勝に導いた、大学球界屈指の左腕を一本釣りに成功した。
140キロ前半~後半の伸びのあるストレートがコーナーに制球よく決まる。長身から威力のある直球を投げ降ろす大型左腕。明大・上原(日本ハム1位)とはタイプが異なり、大崩れしない安定感が売りの実戦派。今年3月には左肩を負傷し、春は登板なしに終わった。しかし、秋季リーグで登板を果たすと、球速も140キロ後半をマーク。復活をアピールした。
本来の投球が出来れば素材は一級品。怪我がなければ複数球団が競合する可能性もあっただけに、プロの舞台での万全な投球が期待される。
【ドラフト2位・熊原健人投手(仙台大)】
2014年のU-21日本代表にも選ばれた、仙台六大学の豪腕。
高校時代は甲子園出場経験はなしに終わったが、仙台大に進むと急成長。身長178センチながら最速は152キロをマークし、鋭く落ちるフォークとのコンビネーションでエースに君臨。1位指名の噂もあった右腕だけに、この順位で交渉権を得たことは嬉しい誤算かもしれない。ダイナミックなフォームから繰り出されるパワーピッチングで、先発ローテーションに食い込みたい。