侍ジャパンを4強に導いた「4番・筒香」 大一番で大役を務め上げられたワケ

「韓国も強い相手。でも、僕たちは世界一のためにやっている」

 試合後、小久保監督は欠場した中村剛について、こう明かした。

「今日は特に、まずスタメンに中村がいないことを(試合前に)伝えておこうと思って。ここまで引っ張ってきた4番が欠場する。症状的には準決勝には回復できるかもしれない。みんなでカバーして、もう一度(中村剛を)その舞台に立たせられるように頑張ろう、という話をしました。本人はテーピングをして、気持ちはあったんですけど、(欠場すれば)準決勝まで今日(16日)を含めて3日あるので、僕が伝えてストップさせました」

 韓国と激突する19日の準決勝(東京D)で、主砲が戻ってくる可能性は十分にある。今大会で数字は出ていないものの、稲葉コーチが「彼が4番にいるということが大きい」と話す中村剛の状態が良くなれば、迷わずスタメンに戻すだろう。筒香の4番起用は「1試合限定」となるかもしれないが、一発勝負の準々決勝で大役を果たした意味は大きかった。

「韓国も強い相手。でも、僕たちは世界一のためにやっているので、勝って世界一を目指したい。国際大会は自分がすごく成長できる場所。もっともっと成長したい」

“宿敵”との決戦に向け、筒香は力を込めた。準決勝、決勝でも、中田とのコンビが打線の鍵になることは間違いない。

【了】

清水友博●文 text by Tomohiro Shimizu

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