トライアウトでパドレスから異例の“要求”も 元ヤクルト江村、再起への想い
「もし横から投げてきてほしいなら挑戦する」、「もう一度NPBの舞台へ」
――MLB球団が日本で行うという異例のトライアウトを今終えて、率直な実感は?
「まず、まだ合否は出ていないんですが、こういう場に呼んでいただけたことは野球人としてもありがたいですし、感謝しています。自分の実力がメジャーの方に、合否は別にしてどのような評価をしていただけるのかは、野球人として知りたいですし、その中でこういう場に呼んでいただけて、自分のパフォーマンスを見ていただけることだけでもありがたいと思います」
――今回のトライアウト参加は、先日の12球団合同トライアウトを経て決定したのか?
「合同トライアウトが終わってから、担当の方にお電話をいただいて参加となりました」
――参加したNPB経験者は5名だったが、唯一の左腕であり、実戦形式のテスト中にはパドレス側から異例のリクエストもあった。そういったものも踏まえて、全て出しきれたか?
「内容的にはあまり良くなかったのですが、今日に関しては内容よりも素質であるとか、そういった点を見てもらっていたと思うので。横手から投げるといったことにしても、面白いなと思って言ってもらえていたと思うので、もし横から投げてきてほしいと言ってもらえるなら、それに挑戦することも考えます」
――ヤクルトを今季限りで退団となり、来季は日本国内外、独立リーグも含めて選択肢はあるが、現状としては現役にこだわっていくのか?
「そうですね。今シーズンは肘を怪我したのですが、今は完治していて、まだ思うように球が投げれそうなので、投げる場所があればもうちょっとやれるとは思います。正直、もう一度、NPBの舞台に戻りたいという気持ちがあるので、その可能性が高い、低いということも考えながら決断したいと思ってます」
江村はプレーヤーとしての未来を切り拓くことはできるのか。トライアウトの合否は2、3日以内にパドレス側から本人に通知される予定となっている。
【了】
岩本健吾●文 text by Kengo Iwamoto