気になる大谷翔平の“二刀流”の行方 吉井投手コーチ就任でどうなる?

栗山監督も前向き「ここ3年間でなかったくらい打席に立つのも大事」

「今年あれだけバッティングの状態も含めて、苦しんだのも正直あったので。さらに普通のエースと言われる投手のイニングは投げて、それにプラス、ここ3年間ではなかったくらい打席に立つのも大事だと思う」

 今季は打率.202と、打者としては低迷した21歳。指揮官はあくまでも先発投手としての役割を果たした上で、野手としての出場機会も与えることを示唆した。

「基本的には中6日で回れれば、ある程度の形ができると思う。その中で、どれだけ野手として出したらいいのか、その考え方は変わらないです」

 今季同様の登板間隔を基本線に、来季も「打者・大谷」のプレーを見ることが出来そうだ。

 吉井投手コーチは日本ハムへの復帰に関して「パ・リーグを盛り上げるためにホークスに対抗できるチームを作りたい気持ちがあった」と語り、栗山監督も「リーグを盛り上げるために勝つ」と勝利への思いを語った。

 大谷の二刀流に対する前向きな姿勢は両者ともに共通していたが、あくまでチームの勝利が優先。すでにエースとして君臨しているだけに、先発投手としての責任を果たすことが最低条件となりそうだ。

 その上で与えられる打撃機会に大谷が結果を残すことが出来るか。少ないチャンスをものにすることが難しいのは、今季の打撃成績にも表れている。来季、投打に才能溢れる21歳がどのように改善させるのか、注目が集まる。

【了】

富樫重太●文 text by Shigeta Togashi

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