オリックス、移転計画スタート “神戸撤退”へ
イチローら名選手も育った「青濤館」の使用は2016年まで
大規模な移転計画がスタートする。オリックスは2軍の球団施設、本拠地を2017年に大阪市・舞洲地区に移転することを発表した。
大阪市が公募した「舞洲野球場敷地及び舞洲野球場北西用地の一般競争入札」が実施され、オリックスの関連会社「株式会社大阪シティドーム」が落札。借受期間は2016年4月1日~2066年3月31日の50年間という定期借地権設定契約となった。
2軍の新施設は約30億円をかけ2016年に着工し、同年12月にはサブ球場、選手寮、室内練習場などの施設が完成する予定だ。7日の会見に同席した西名球団社長は「数年前から議論していた。選手からも室内練習場をもう少し広くしてくれないかと要望があった。大阪を本拠地とする球団として、京セラドーム大阪から近いというのが最大のメリットになると考えた」と説明した。
神戸市内にある選手寮と室内練習場を備えた「青濤館」は老朽化が激しく立て替えも検討されていたが最終的には移転する形となった。オリックス時代の若き日のイチローが夜中まで打撃練習を行い球界、世界を代表する選手まで上り詰めた原点の場所も姿を消すことになりそうだ。
イチローが入寮した際の406号室は退寮後も空き部屋として今も残っている。様々な名選手を育て続けてきた「青濤館」の使用は2016年まで。1、2軍の強化に向け最高の環境が整うことになるが、“神戸撤退”はオールドファンにとっては少し寂しい気持ちになるのではないだろうか。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count