主将の重圧、度重なるケガ、年俸7000万円減…オリ糸井、来季にかける思い
7年ぶりに3割届かず、主将務めたシーズンで不調に終わり「ふがいない」
オリックスの糸井嘉男にとって来季は勝負の年になるだろう。今季は度重なるケガに泣かされ132試合で17本塁打、68打点、打率2割6分2厘に終わった。
6年続いていた打率3割も途切れ、契約更改では7000万円減の年俸2億8000万円でサイン。人生で初めての主将を務めた今季を振り返り、「ふがいない。チームを引っ張れなかった。体も心もきついことがたくさんあった。今は全部試合に出て成績を残すことしか考えていない」と悔しさを口にした。
来季は35歳を迎えるシーズン。プロ野球の世界では中堅、ベテランと呼ばれる年齢だ。糸井は並の選手にはない身体能力を武器に走攻守で異次元のプレーを見せる姿から度々「超人」というフレーズが用いられている。だが、最大のパフォーマンスを出すには心身ともに充実していなければいけない。キャプテンの重圧、味わったことのない故障の連続。年齢を重ねるごとに体はいうことをきかなくなり、些細なことでも致命的なケガにつながることも多くなる。
だからこそ、フルシーズン戦える体を復活させるためにシーズン後には古傷の左膝に「PRP療法」と呼ばれる治療も行った。右肘じん帯を部分断裂したヤンキース・田中が行った治療法としても有名だ。
来季は福良新監督の意向もありキャプテン制度は廃止となる。シーズン後に「今年はクソみたいなシーズンだった」と口にしたように不甲斐なさは本人が一番、理解している。来季は万全な体とキャプテンマークが外れた「超人・糸井」がグラウンドを駆け回るはずだ。(※金額は推定)
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count