今季の傾向からヤクルト山田の“弱点”を探る 得意、不得意はあるのか?

元捕手の野口氏が山田の打撃の傾向と対策を分析

 今年のプロ野球界では、2人のトリプルスリー達成者が生まれた。ヤクルトの山田哲人内野手とソフトバンクの柳田悠岐外野手。トリプルスリーの同時達成は実に65年ぶりで、ともにリーグMVPを受賞。チームを優勝に導く活躍で、まさに球界を席巻したと言えるだろう。

 山田は昨年から、柳田は一昨年から台頭し、その実力を見せつけていただけに、各球団は今季も対策を練ったはずだが、それを上回る成績を残した。いったいどうすれば、2人を抑えることができるのか。ヤクルト、日本ハム、阪神、横浜と4球団で捕手として活躍した野球解説者の野口寿浩氏に、今季の2人の結果球の球種別成績、そしてヒートマップ(コース別打撃成績)から、あえて“弱点”を探ってもらった。まずは山田編。

 山田は今季、打率3割2分9厘、38本塁打、100打点、38盗塁をマーク。トリプルスリーを達成しただけでなく、本塁打王、盗塁王にも輝いた。野口氏は球種別成績とヒートマップを見て、2つのポイントを指摘した。

「今季の傾向で見ると、山田はゆるい系のボールに弱い。あとはハイボールヒッターということですね」

 結果球だけをみると、カーブについては、真ん中から外角のボールを6打数5安打と打っているため、打率は3割3分3厘と高い。ただ、野口氏は「この球種にしては投げミスと言えるコース。このくらいのバッターならば、やっぱり投げミスは捉えますよ」と分析する。

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