足で稼いだ年俸6000万円 巨人・鈴木に習う「極める」能力
新監督を男に―「由伸さんの決断を尊重して、力になっていきたい」
オフになれば、新しい取り組みはないかと探し求め、違うスポーツのトレーニングを欠かさない。最近ではスピードスケートの清水宏保選手のロケットスタートを学び、今年は中大陸上部へ入門。「いろいろな話を聞くと発見がある。まだ自分に取り入れれば進化するかもしれない」。37歳でも考えるスピードも緩めることはしない。
鈴木にとって来季はこれまでと違った1年になる。自分に役割を与えてくれた原前監督が勇退し、高橋由伸監督が就任。高橋由の現役引退により、生え抜きナンバー1選手となった。
鈴木は主に代打での出場の多かった高橋由と試合終盤の準備をベンチ裏で一緒に進めていた。「由伸さんから学ぶことは多くありました」。準備中は多くを語らないが、背中で姿勢を見てきた。高橋由が塁に出て、鈴木が代走に出るというシーンも何度もあった。
もうそれができないのはさみしいが、「由伸さんの決断を尊重して、力になっていきたいと思います」と監督を男にすることしか頭にない。新しい刺激が鈴木の成長を後押ししてきた。来年の鈴木の足は、またさらに進化を遂げそうだ。
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count