規定ゼロ、カワサキ賞、イチ初登板…MLB日本人選手の2015年10大ニュース
日本人デビューは継続、川崎は抜群の存在感発揮
◯7位 田中、ヤンキースで開幕投手
昨季前半戦に旋風を巻き起こした右腕は、メジャー2年目にして名門球団の開幕投手に抜擢された。しかし、本拠地でのブルージェイズ戦は4回5安打5失点(自責4)と乱調。黒星を喫した。4月下旬には右手首を痛め、右肘靱帯部分断裂で離脱した昨年に続き2年連続で故障者リスト(DL)入り。6月上旬に復帰後は安定感のある投球を続けたものの、一発勝負のワイルドカードゲームではアストロズ相手に5回4安打2失点2奪三振3四球で負け投手となった。
◯6位 ダルビッシュ、トミー・ジョン手術
昨季後半戦を右肘の炎症でほぼ棒に振り、完全復活が期待されたが、開幕前の3月5日・オープン戦ロイヤルズ戦で右腕の異常を訴えて12球で降板。その後、精密検査で右肘の靭帯損傷が明らかに。復帰までに1年以上を要する靭帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)を同17日に受けた。ここまで順調にリハビリを続けており、すでにキャッチボールを開始。来年5月頃の復帰が期待されている。
◯5位 村田がメジャー初登板、日本人選手のMLBデビューは21年連続に
2008年にドラフト1位で巨人に入団し、10年限りで戦力外となった右腕が、マイナーから這い上がってメジャーデビューを果たした。12球団合同トライアウトでインディアンスの目に留まり、2011年に1Aから米国でのキャリアをスタート。5年で夢舞台に辿り着いた。6月28日のオリオールズ戦がダブルヘッダーになり、MLBの規定で登録25人から1人増えることに伴い、初めてメジャー契約。第2試合で先発した。4回途中5失点で敗戦投手となり、その後はメジャー登板の機会はなかったものの、これで95年の野茂英雄氏から続く日本人選手のMLBデビューが継続。21年連続となった。
◯4位 川崎がプレーオフで“大活躍“、チームの躍進に貢献で「カワサキ賞」
今季もメジャーと3Aを行き来したが、チームの貴重なムードーメーカーとして活躍。ブルージェイズは22年ぶりの地区優勝を果たした。ポストシーズンではロースターから外れたものの、チームに帯同してミーティングで仲間を鼓舞するなど、リーグ優勝決定シリーズ進出に貢献した。地区シリーズ最終戦後の地元TVのインタビューでは、「僕たちは何も恐れていない」などと英語でまくし立て、地元メディアに「歴史に残るインタビュー」と絶賛された。シーズン終了後には、MLB公式サイトで「ムネノリ・カワサキでいることによるムネノリ・カワサキ賞」に輝いた。