広島から200勝&2000安打? ホークスV3は? 2016年球界注目トピックス
ドラフト競合必至の右腕はどこへ? 4年目迎える大谷の進化は…
○来年WBC、今年は選考の年に
2017年には第4回のWBC(ワールドベースボールクラシック)が行われるため、2016年シーズンの活躍次第でメンバーは決まる。2015年のプレミア12では3位になった小久保監督が敗戦を受けて、どうチームを作っていくのか。また、毎年、課題であるメジャーリーガーの招聘はあるのか、日本のエースは一体誰になるのか。また2020年の東京五輪で野球種目の復帰も注目されており、追加種目は8月のIOC総会で正式決定する見込みで、国際面においても注目の年となる。
○4年目を迎える日本ハム・大谷翔平の進化は?
大谷も4年目を迎える。二刀流としての進化は見られるのか。昨年は投手としての活躍が目立った。15勝、防御率2・24、勝率7割5分で最多勝、最優秀防御率、勝率第1位のタイトルを獲得。日本ハムのエースとして君臨し、侍ジャパンでも主戦だった。高卒3年目以内の15勝は、09年の楽天・田中将大(現ヤンキース)以来。日本ハムでは07年ダルビッシュ有(現レンジャーズ)と、まさに球界を代表する投手に肩を並べた印象だ。一方で野手のスタメン出場は7月7日のロッテ戦(QVCマリン)が最後で、後半戦は代打のみ。野手として48試合に出場し、打率2割2厘(109打数22安打)、5本塁打、17打点。前半戦は不振に陥り、打率1割8分5厘、3本塁打、12打点。納得できる数字ではなかった。一本に絞る時期になったのか、それとも飛躍を遂げるのか。まだまだ進化が楽しみな選手である。
○黒田博樹の200勝は? 広島のエースはベテラン右腕か
現役続行を決めた黒田。日本球界復帰を果たした昨年は右足首などの故障を抱えながらも、11勝8敗、防御率2・55をマークした。NPBで114勝、MLBで79勝を積み上げており、計193勝。これは現役日本人投手の中で最多の数字だ。金字塔まであと7勝。日本球界で最後に通算200勝を挙げたのは2015年シーズン限りで引退した元中日の山本昌氏(通算219勝)。2008年に到達しており、黒田が達成すれば、8年ぶりの快挙となる。NPB通算200勝は山本昌氏で史上24人目。日米通算で201勝(NPB78勝、MLB123勝)を挙げている野茂英雄氏を含めると、過去に25人。それに続くことになる。前田健太のドジャース移籍が現地で報じられており、黒田にはエースとしての働きが求められる。
○ドラフト会議競合必至、創価大・田中正義はどこへ行く
創価大の156キロ右腕、田中正義投手(3年・創価)が大注目。すでに楽天、ロッテ、阪神やオリックスなどで1位候補として指名する方向であることが報じられるなど、熱は高まっている。競合することは間違いない大学日本代表のエース。昨年6月のNPB選抜戦は、プロ相手に7者連続三振をマークするなど即戦力としての期待が高い。東京新大学リーグ戦で6勝、防御率0・00で優勝に貢献。ストイックな性格も注目を集めており、プロに入っても伸びる逸材。メジャーのスカウトも熱視線を送っており、この1年の進化にも注目だ。