阪神藤浪、リーグNo.1右腕への課題 “抜け球“減少がもたらす相乗効果とは
昨年は1イニング平均16.9球、余分な投球を減らせるか
全投球のヒートマップを見渡した野口氏はまず、右打者のインハイにあたる高めのボール球の多さを指摘。「投球フォーム、メカニックの問題でしょうね。一瞬開きが早い、早くないというだけで、変わってきてしまうので。本当にほんのちょっとしたことだと思います」。クロスステップ気味の投球フォームで打者に対峙する右腕に抜け球が多い要因を指摘した。
”抜け球”が多いことを改善しなければならない理由は明確だ。野口氏は、単純にボールカウントを不利にする以上に、投球にデメリットをもたらしていると話す。
「だいたい(投手の投球数は)1イニング15球で良しとしますよね。1イニングに(無駄球が)3球多かったら、1試合に27球多いということですからね。もったいないですよね」
昨年、藤浪は199回を投げ、3359球を要した。1イニング平均にして、16.9球。及第点のペースと比較して約2球多く、9イニング平均で、およそ18球余分に投じていたことになる。