“復活“遂げたロッテ涌井は2016年も輝けるか 立ちはだかる課題とは
涌井の優れていたポイントは?
一方で、涌井の優れていた点はカーブだという。「カーブの投球数が315というのは多いと思うのですが、それはプラスですよね。緩急をつけられたということですから」と同氏は指摘する。
カーブを効果的に使うことでストレートも生きてくる。ストレートが生きれば、さらにカーブやフォークといった球種が威力を発揮する。実際、昨季の涌井はカーブ、フォークともに被打率が低く、それぞれ1割9分1厘、2割4分4厘だった。野口氏はそれらのデータを踏まえた上で、「真っすぐは間違いなくよかった。真っすぐがよくなれば、相乗効果でよくなる球種がこうやって増えてくる」と指摘する。
課題となる球種もありながら、15勝を積み重ねた右腕。新シーズンはどのような改善が求められるのか。「もともと剛腕タイプではなく、コンビネーションで打ち取っていくタイプ。カットボール(の被打率の高さ)は昨年で分かったと思うんですよ。最低でもスライダーとカットボールの球数が逆にならなければならないと思います」と野口氏は話す。
涌井は2016年も同様に輝けるか。軸となるストレート、そしてポイントとなるスライダーやカットボールの使い方が注目ポイントとなりそうだ。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count