SB武田は今年も輝けるか 直球&カーブに続く第3、第4の球種が飛躍の鍵に
昨季13勝を挙げた右腕、ブレークを支えた球種とは?
2015年、日本一連覇を成し遂げたソフトバンク。貯金41という圧倒的強さでパ・リーグを制したチームにおいて、最も飛躍を遂げた投手が高卒4年目の22歳・武田翔太だった。
1年目に8勝を挙げながら、2年目は4勝、3年目は3勝と結果を残せずに迎えた昨季、1年間ローテーションを守り切った右腕は自己最多の13勝を挙げ、ブレイクを果たした。
新シーズンも投手陣の柱として期待がかかる右腕は昨年、どのような投球内容だったのか。今後に向けて、鍵となる球種はあるのか。ヤクルト、日本ハム、阪神、横浜と4球団で捕手として活躍した野球解説者の野口寿浩氏に、昨年の全投球の分布がわかる「球種別コース比重ヒートマップ」、結果球の「被打率別ヒートマップ」からその投球を分析してもらった。
野口氏がまず目をつけたのは、ストレートの高い被打率だ。289打数86安打で、被打率.298だった同球種について「けっこう真っすぐが打たれているんですね。高低の角度をつけて投げられる投手だから、打ちにくいはずなんですけど……」と言及。「武田のカーブ、スライダーはちょっとやそっとでは打てないと思うので、狙い球を絞るとすると、ストレートになるのでしょう。1番、結果を出す確率が高い球種なんだと思います」と、打者目線での意識で推測した。