38歳ベテランが育成で再出発…第1回WBC制覇から10年、優勝メンバーの今

新井、川崎、和田、金城、福留、青木、イチロー…

○新井貴浩(広島)

 2007年オフにFAで阪神に移籍し、昨季広島に復帰。復帰初年度は124試合に出場し、打率.275、7本塁打、57打点。2015年シーズン終了時点で1971安打となり、今季中の2000安打到達が期待されている。

○川崎宗則(ソフトバンク)

 キューバとの決勝で9回、イチローのライト前ヒットから好走塁で生還。「神の手」として話題となった。2011年オフに海外FA権を行使し、マリナーズとマイナー契約。その後、ブルージェイズを経て今オフFAとなった。現時点で今季の去就は決まっていない。

○和田一浩(西武)引退

 2007年オフにFA権を行使し、中日に移籍。昨季2000安打に到達し、43歳で引退を表明した。通算1968試合で2050安打、打率.303、319本塁打、1081打点、76盗塁。

○金城龍彦(横浜)引退

 2014年オフに海外FA権を行使し、巨人へ移籍。昨季は36試合の出場で打率.233、1本塁打、10打点に終わり、引退を表明した。通算1892試合に出場し、1648安打、打率.278、104本塁打、592打点、40盗塁。今季は巨人3軍打撃コーチを務める。

○福留孝介(中日)

 準決勝の韓国戦で先制2ランを放ち、優勝に貢献。2007年オフにFA権を行使し、カブスと契約。その後、インディアンス、ホワイトソックスなどを経て2013年に阪神入団。昨季は140試合で打率.281、20本塁打、76打点の成績を収めた。

○青木宣親(ヤクルト)

 大会ではセンターを守り、優勝に貢献。2011年オフにポスティングでメジャー移籍を表明し、ブルワーズと契約。その後、ロイヤルズ、ジャイアンツを経て、今季はマリナーズと契約した。

○イチロー(マリナーズ)

 大会では日本を牽引し、チームを優勝へと導いた。ベストナインにも選出。2012年途中にヤンキース、2015年にはマーリンズに移籍。42歳で迎える今季はメジャー3000安打、歴代最多安打のピート・ローズ超えなど数々の記録がかかる。

 そのほか、大会を負傷により辞退した黒田博樹は昨季広島に復帰し、今季も現役続行を決断。球界最高年俸の6億円で更改した。また、大会中に負傷により離脱した石井弘寿は2011年限りで引退を表明。現在はヤクルトで投手コーチを務めている。

WBC初代王者という栄冠から10年が経とうとしている今、当時のメンバーの半数近くが現役を退く一方、半数以上はプレーを続けている。中には第一線で活躍する選手もいれば、多村のように新たな環境で再起を目指す選手もいる。復活をかける選手たちの挑戦にも注目したい。

※金額は推定。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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