天才打者が現役生活に終止符― 鉄平決断の裏側、悔い「全くない」
引退も「悔いなし」、夢実現したプロ野球人生
また1人、天才打者が静かにユニホームを脱いだ。オリックスを退団した鉄平外野手(33)が現役引退を決意した。左太もも裏の肉離れを完治させるため、昨年11月の合同トライアウトを受けず他球団からの入団テストのオファーを待ったが、手を挙げる球団は現れなかった。
鉄平は2000年のドラフト5位で中日に入団、05年オフに楽天に移籍。巧みなバットコントロールで09年には打率3割2分7厘を残し、首位打者、ベストナインに輝いた。13年にオリックスへトレード移籍してからは度重なるケガに悩まされ結果を残せなかった。
プロ15年間の現役生活に別れを告げることになったが「自分のやれることは全てやった。それでダメだったんだから仕方ない」と決断した。
家族のことも考えた上で1月いっぱいまでにNPBからのオファーがなければ引退することを決めていた。それでも、限られた時間の中で鉄平は「いつでもプレーできる状態でいたい」と体を休めることはなかった。