フォークの使い手No.1は? 2015年データから見る「空振り奪取率」ランク

「決め球」の代表格フォーク、現在のNPBで最高の使い手はあの剛腕

 ピッチャーが使う変化球の中で、「決め球」として最も効果を発揮する球種といえば、フォークボールだろう。人差し指と中指でボールを挟むように握ることで、ストレートと同じ軌道から打者の手前で「ストン」と落ちる。

 近年では、フォークと似た握りのスプリット・フィンガード・ファストボールも浸透。メジャーリーグでは元々、フォークはスプリットと分類されることがほとんどで、野茂英雄や佐々木主浩に加えて、黒田博樹、上原浩治、岩隈久志、田澤純一、田中将大ら多くの日本人投手が同球種を武器に好成績を残している。

 日本球界では「決め球」の代表格となっているフォークは現在、どの投手が有効に使い、打者を手玉に取っているのか。2015年のフォークの「空振り奪取率」にスポットを当てて、同球種のキレ味No.1投手を探っていきたい。

 まずは先発投手から。今回はフォークを昨シーズン300球以上を投げ、投球回が「100」を超えた投手に限定した。

 1位は日本ハム・大谷で29.0%。昨年は15勝(5敗)、防御率2.24、勝率7割5分と投手3冠を達成し、球界を代表する投手となった右腕は、常時160キロに迫るストレートを軸にしながらも、193cmの長身から投げ込まれるフォークでも打者の空振りを奪い続けた。

 驚くべきはその球速で、変化球にもかかわらず、球速は140キロ中盤にまで達する。平均的な投手の直球を超える球速で縦に落ちるのだから、打者にとって攻略が極めて難しいことは容易に想像できる。

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